PLMとは何か、PLMのこれからの展開

以前と比べてものづくりの現場は複雑なものになっていて、顧客のニーズに沿った製品を作るためには、一企業だけの取り組みではなく、国内外を含め社外パートナーの存在が欠かせなくなっているようです。
そのため、より綿密なスケジューリングやマネジメントが必要です。

 

PLMとは

そこで注目されているのが、PLMです。
PLMとは、Product Lifecycle Managementの略で、直訳すると「製品ライフサイクル管理」と言うことになります。
どの製品でもそうですが、製品を作るためにはまず企画し、詳細な設計を行い、設計に基づいて生産して販売し、メンテナンスをしながら使用を続け、廃棄に至ったら別のエネルギー資源として使われます。

それで、これらの一連の過程全てを総合的に管理する手法のことをPLMと言います。
PLMは、1950年代にアメリカの国防総省で始められた構成管理に端を発しています。
システムのパフォーマンスや機能などを可視化してコントロールすることを可能にし、検証することに役立ちました。

 

PLMの今後の役割

さらには1980年代には自動車産業でもその手法が使われ、車のデザインや設計図面、関連する書類などがデータベース化され、研究開発や設計・製造部門などが利用できるようにした結果、課題や問題の解決のスピードが上がったり、コスト削減などにも貢献できました。

さらにインターネットのさらなる普及などにより、2000年代に入ってからは、より複雑な情報のやり取りがモバイル環境など様々なところからアクセスできるようになってきています。

これからのPLMの展開ですが、さらなる役割が期待されているようです。
ビッグデータや人工知能が活用され、無線やクラウド環境での通信が向上し、コンピュータだけでなく様々な物に通信機能を持たせることで相互に通信することが可能になっています。

 

より良い製品づくりがスピーディーに行われることが可能に

このような環境が整備されたことで、設計などの図面情報の他に、製品を製造する現場からの情報や製品が使用される現場からのデータを集めることが容易になり、フィードバックの量が飛躍的に増加することが期待できます。
そうなると、それらのデータを総合的に使用し、より良い製品づくりがスピーディーに行われることが可能となることでしょう。

そのことで検証のスピードも上がるので、効果的な生産方法を模索したり、再資源化しやすい製品づくりに役立てることができると言ったメリットも生じ、製品のライフサイクル全体の社会的な利益への貢献が期待できます。

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